楽天プレミアムカードは、楽天市場をはじめとする楽天グループのサービスを利用する際に、高いポイント還元率や特典を享受できるクレジットカードです。
しかし、年会費が11,000円(税込)と高額なので、本当にお得なのか気になる人も多いはず。そこで、楽天プレミアムカードの損益分岐点を計算してみました。自分の生活スタイルに合わせて楽天プレミアムカードを申し込むべきか検討してみてください。
損益分岐点とは?
損益分岐点とは、クレジットカードの年会費が、そのクレジットカードを通して得られるポイントや特典などの価値と相殺される利用金額のことです。
楽天プレミアムカードは年会費が11,000円(税込)発生してしまうものの、楽天市場でのお買い物に対するポイント還元率が高く設定されていたり、海外旅行などにお得な特典もあります。
この損益分岐点を超えると、そのクレジットカードから年会費を超える価値が享受できていると言えます。
楽天プレミアムカードの損益分岐点
楽天プレミアムカードの損益分岐点は、楽天市場での利用額や選べるサービスの利用状況によって変わります。そこで、主なケースごとの損益分岐点を計算してみます。
楽天市場の利用金額だけで計算した損益分岐点
まずは楽天市場でのお買い物に限った場合の損益分岐点を考えてみます。
通常、楽天市場でのお買い物で付与される楽天ポイントは購入金額の1%です。これが年会費無料の楽天カードだと還元率が3%になります。この点で年会費無料の楽天カードは持っておいて損はありません。
そして、楽天プレミアムカードだと楽天市場でのお買い物に対するポイント還元率は5%。つまり、楽天プレミアムカードと楽天カードの還元率の差は2%となります。
従って、この還元率の差である2%を元に計算すると、楽天プレミアムカードの年会費11,000円(税込)をカバーする損益分岐点は550,000円となります。1月あたりの金額は45,833円です。
ただし、実際の損益分岐点はさらに下がる可能性があります。なぜなら、楽天プレミアムカードには「選べる3つのコース」という特典が用意されているためです。これは次の3つのコースから1つを選べるもので、楽天市場コースを選ぶと楽天市場でのお買い物に対するポイント還元率は6%になります。
この場合、楽天プレミアムカードの年会費をカバーする損益分岐点は366,667円となります。1月あたりで30,555円です。
コース名 | 特典内容 | ターゲット |
---|---|---|
楽天市場コース | 毎週火曜・木曜に楽天市場でお買い物するとポイント還元率がさらに1%アップ! | 楽天市場での買い物が多い人 |
トラベルコース | ・楽天トラベルの決済でポイント還元率が1%アップ! ・手荷物宅配サービス | 旅行や出張が多い人 |
エンタメコース | RakutenTVまたは楽天ブックスの決済でポイント還元率が1%アップ! | ドラマや映画、本を読むことが多い人 |
更に楽天プレミアムカードの特典として、お誕生月は楽天市場と楽天ブックスでのお買い物に対するポイント還元率が1%アップします。
従って、先ほどの楽天市場コースと組み合わせると、ポイント還元率は7%、楽天カードとの還元率の差は4%。楽天プレミアムカードの損益分岐点は275,000円です。
以上、楽天市場の利用だけを考えた場合の楽天プレミアムカードの損益分岐点は下の表のとおりです。
前提条件 | 損益分岐点 |
---|---|
なし | 550,000円 |
特典「楽天市場コース」を利用 | 366,667円 |
特典「楽天市場コース」と誕生月特典を併用 | 275,000円 |
プライオリティパスを考慮した損益分岐点
楽天プレミアムカードだけの特典としてプライオリティパスが挙げられます。これは、世界148ヶ国、600以上の都市にある空港ラウンジを無料で何回でも使える特典です。
このプライオティパスを直接プライオリティパス社から申し込んだ時の年会費は2023年4月時点で429ドル(58,000円相当)です。このプライオリティパスの利用を前提とすると楽天プレミアムカードの損益分岐点は0円です。
なお、楽天プレミアムカードはプライオリティパスが手に入るクレジットカードの中で最安です。2番手は「セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレスカード」と「三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」で年会費は22,000円です。明かに楽天プレミアムカードがお得です。
少し脱線してしまいますが、プライオリティパスは海外旅行の時だけの特典ではありません。日本の国内線でも一部の空港でプライオリティパスが使えます。
旅行保険を踏まえた損益分岐点
クレジットカードには国内や海外旅行における保険が付帯されています。例えば、海外旅行に起因してケガや病気、携行品の破損等が起きた場合は、一定の条件を満たした場合には保険金が支払われます。
この旅行傷害保険は年会費無料の楽天カードにも付帯されるものの、楽天カードの場合は、当該カードで一定の条件を満たす旅行費用を支払う必要があります(利用付帯)。
これに対して、楽天プレミアムカードの旅行傷害保険は自動付帯。楽天プレミアムカードを持っているだけで自動的に適用され、旅行費用をカードで支払っておく必要もありません。
例えば、1週間のヨーロッパ旅行をする時に三井住友海上や損保ジャパン、ソニー損保などの海外旅行傷害保険を申し込むと3,000円程度は必要です。
条件や旅行先により異なるので具体的な損益分岐点の金額は算出できません。しかし、3回ぐらいの旅行で楽天プレミアムカードの損益分岐点に達するイメージです。
まとめ:旅行好きなら楽天プレミアムカードの方がお得
ポイント還元率だけ見ると、楽天プレミアムカードの損益分岐点は決して低い金額ではありません。しかし、プライオリティパスや自動付帯の旅行傷害保険も考慮すると損益分岐点はガクッと下がります。
楽天プレミアムカードは楽天経済圏をフル活用する人はもちろんのこと、旅行好きの人は更におすすめのクレジットカードと言えます。
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